イルカとクジラは、どうやってご飯を食べているの?

こんにちは、Sol@です。
この前、海の特集番組を見ていたとき、ふと思ったんです。
「イルカやクジラって、エラがないのにどうやってごはんを食べてるんだろう?」
魚だったら、エラで水をろ過して必要な酸素を取り込んで……ってイメージがありますよね。ーーえ?そんなこと知らなかった??そんな方にはこんな記事をどうぞ!
前回リンク:海の中で食べるって、どういうこと?
でも、イルカやクジラは私たちと同じ哺乳類。つまり、肺呼吸です。
海の中で暮らしながら肺で呼吸して、しかも魚をパクッと丸呑みしてる……?
そのごはん、胃の中でびちゃびちゃにならない???
そんな素朴な問いから、今回は「海に住む哺乳類のごはん事情」について、コトトコしてみましょう!
1. 海に住んでるけど「肺」で呼吸する
まず大前提。イルカもクジラも、エラは持っていません。
彼らは生まれつき哺乳類で、肺を使って空気中の酸素を取り込みます。海の中にずっといるように見えて、定期的に海面に浮上して呼吸しているんですね。
その証拠に、クジラやイルカには「鼻」があります。しかも場所は……なんと頭のてっぺん!
これを「噴気孔(ふんきこう)」と言って、呼吸のための専用構造なんです。
なので、海の中でご飯を食べていても、呼吸のタイミングは別。食べるための器官と、呼吸のための器官はちゃんと分けられているんですね。
Kototoko Point
人間の鼻と口も「分かれてる」って言えるのかな?鼻呼吸と口呼吸の違いって……?
2. 「ごはん」と「水」が一緒に入ったら?
でも、ここで一つ疑問が。
水ごと魚を飲み込んだら、**胃の中が海水でびちゃびちゃにならない?**ってこと。
これ、じつは多くの海洋哺乳類が工夫しているんです。
● そもそも水を飲まない構造!
イルカやクジラの多くは、獲物だけをうまく飲み込むような構造をしています。
彼らの食道と気道は分離していて、のどの奥に「ラリンゲアル・サック(喉嚢)」という特殊な構造を持っている場合もあります。
これによって、水をできるだけ飲み込まずに獲物だけを食べることができるんです!
Kototoko Point
「喉の奥の構造」って、動物ごとにどんな違いがあるんだろう?
3. それでも入っちゃった水は?
もちろん、完全に水をシャットアウトできるわけではありません。
なので、胃や腸では塩分や水分を効率よく処理する仕組みがあります。
海水を誤って飲んでしまっても、体内で塩分を分解・排出したり、逆に体液のバランスを調整する機能があるんです。
これは私たち人間にはできない芸当。
人間が海水を飲むと、体が塩分過多になって脱水症状を起こしてしまいますからね。
4. クジラには「歯」がない?
さて、クジラには実は2タイプいます。
● ハクジラ(歯があるクジラ):イルカ、シャチ、マッコウクジラなど
→ 魚やイカなどを丸呑み!
● ヒゲクジラ(ヒゲがあるクジラ):シロナガスクジラ、ザトウクジラなど
→ プランクトンや小魚を一緒に吸い込んで、「ヒゲ」で濾し取る!
この「ヒゲクジラ」の食べ方はユニークですよね。まるで巨大なコーヒーフィルターのように、口に入った水を「ひげ板」でこして、食べ物だけ残すんです。
Kototoko Point
どうして「歯じゃなくてヒゲ」を使うように進化したんだろう?
5. 哺乳類ならではの「授乳」と「ごはん」
ここで余談ですが、イルカやクジラも赤ちゃんにおっぱいをあげます。
でも水中で母乳をどうやってあげるのか、気になりませんか?
これは、母親が筋肉を使って乳を“噴射”するような方法をとっています。赤ちゃんイルカは、水の中でもしっかりお乳を受け取れるよう、くちびるのような構造で乳首に密着することができるんです。
海の中での授乳。
それも、彼らの「水中に暮らしながらも哺乳類である」証なんですね。
Kototoko Point
ほかの哺乳類の授乳スタイルと比べると、どれくらい特殊なんだろう?
6. まとめ:水の中で“哺乳類”をやるということ
というわけで、今回の問いのまとめです。
- イルカやクジラはエラではなく「肺」で呼吸している
- 呼吸と食事のルートがしっかり分かれている
- ごはんを食べる時は、なるべく水を飲まないような構造をしている
- もし飲み込んでも、体内で処理する能力がある
- クジラには「歯のあるタイプ」と「ヒゲで濾すタイプ」がいる
- 授乳スタイルも“水中ならでは”の工夫がされている
海の中で暮らしていても、彼らはあくまで「哺乳類」。
水に適応しながらも、私たちと同じ仲間としての特徴を持っている——なんだか不思議で、ちょっと親近感が湧きますよね。
今度イルカやクジラを水族館や海で見かけたら、「ご飯どうしてるのかな」なんて思い出してもらえたら嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!